2018/12/13

自分の思い込みで自分を追い込んでしまう
「コミュ障」と感じている人は、対人関係における成功体験が少ないのでセルフイメージが低い人が多いです。
かくいう僕もそうで、何も言われていないのに「僕は周りの人たちから嫌われている。少なくとも好かれてはいない」と無意識のうちに思い込んでしまう傾向にあります。
理性の力で「そんな事はない。誰もそんな事は言っていないし、たいていの人は優しい」と、気持ちを上向きにするように心がけていますが、人とのやり取りで出てきた相手の発言を悪い方、悪い方に受け取ってしまいます。
どうしても、そうなってしまうのです。
それは、自分に自信がないからです。
自分が他人から好かれる人間ではない・・・と、心の根っこで思っているからです。
このようなマイナスのフィルターを持っていることで、自分で自分を追い込んでしまい不幸を感じる事が多くなってきます。
例えば、仕事でミスをして上司に怒られた場合、上司はミスに対して怒っただけで、人間性に対しては何も感じていないとします。
それなのに、怒られた翌朝、上司に挨拶をした時の反応が、いつもよりもムスッとしているように勝手に感じてしまい、そんな上司の様子をみて、「まだ怒っているんだ・・・」と思い込みはじめ、その日は一日中、憂鬱で上司の顔色ばかりうかがうようになるパターンです。
そのうち上司のことが怖くなり、ストレスで出勤するのがもう嫌だとまで思うようになってしまうこともあるわけです。
こういったパターンは、真実は別にあることが多々あるわけです。
その日の朝、上司の機嫌が悪そうに見えたのは、何か含みがあったわけではなく、前日に酒を飲みすぎて頭が痛かっただけとか・・・。
それを、自分の悪い方に勘違いして解釈をしてしまい、勝手に憂鬱になる。
そんな、状態に陥りがちなだけなんです。
本当は嫌われてなどいないのにです。
大抵の人は自分のことで精一杯で、さほど関心のない他人のことなど、ほとんど考えません。
自分に置き換えてもわかると思います。
仮に僕が本当に個人的に恨みを買ってしまうようなことをやってしまい、「この野郎!」と相手に言われても、24時間365日恨んで憎み続ける人間はごく稀です。
大事な人を殺されたとか、そうゆうのは別ですけども。
些細なミスや感情の行き違いであれば、シコリは残っていても数ヶ月後には怒りはほぼなくなっています。
怒りや憎しみを持ち続けるのは、多大なエネルギーを要しますから。
健全な思考回路の持ち主であれば、「あんな奴のことにエネルギーを費やすのはもったいない。忘れよう」と嫌なことを忘れようとします。
「誰かを嫌い」だと感じる負の感情は、できるだけ持ちたくないはずです。
誰かを嫌うのはとても疲れます。
誰も嫌いになんかなりたくないし、出来ればと仲良くしたい、というのが理想の姿です。
あの人は良い人だな。自分は良い人たちに囲まれていて幸せだな。
できれば、こう思いながら暮らしたいはずです。
ストレスのない人間関係というのは、自分が常に前向きな気持ちでいられるクリーンな環境です。
信頼できる人、困っていたら助けてくれる人、大好きな人、価値観が合う人、といるのが理想なわけですから、「嫌いな人・合わない人」ができてしまうと、空気が悪くなってしまいます。
だからできれば、「嫌いな人」は作りたくない。と本能的に考えるわけです。
対人関係では、一般的な初期設定として「嫌いになること前提」からスタートすることはありません。
だとしたら、ハナから「その人と関わらない」はずです。
見るからにおかしな振る舞いをしたり、相手を怖がらせるようなことをしない限りは、最初は好意的な目で見てもらえるはずです。
相手も、できればうまくやっていきたい、と考えているので。
ネガティブな思考に取り憑かれたら、メタ認知による自己質問で脱却
自分のネガティブな思い込みからで勝手に苦しくならない方法を伝授します。
「私はあの人に嫌われている」「みんなが私を軽蔑している」などといったネガティブな声が内側から響いた時には、それが事実に基づいたものか自分で自分に質問をして見るのが効果的です。
ちなみに、このような
自分の思考や行動そのものを対象として客観的に把握し認識すること
を、「メタ認知」といいます。
【メタ認知による自己質問の例】
「私はあの人に嫌われている」
→「オマエが嫌いだ」とその人からはっきり言われたのか?
「みんなが私を軽蔑している」
→「みんな」って誰?誰がそんなことを話していたのか?
「世間の人が皆、冷たい」
→「世間」ってどこら辺?冷たいと感じたのはなぜか?
このように、自分のネガティブな声に対して事実確認をしてみると、本当にそれが確かな情報に基づいた考えだったのか、理論的に検証するのがメタ認知です。
「そういえば、嫌われてるっていうはっきりした根拠ってないよな」と、自分の思い込みから物事を見ていたことに気づけば、しめたものです。
少しでも、ネガティブ体質から抜け出して苦しさを和らげてください。